手遅れになる前に!病気休暇の取り方

1、教員の激務の悪化と健康問題についての話

教員の激務の問題は、現在の「働き方改革」の中でクローズアップされることが増えてきました。教員の仕事は、担当教科の授業だけでなく、教職員会議、部活動の顧問の仕事など、多岐にわたります。最近の新聞の紙面でも取り沙汰されているように、とくに部活動の顧問の仕事は、教員に重い負担として圧し掛かっているのが事実です。部活動への参加に関して、教員と生徒双方のメリット・デメリットを見直す時季に差し掛かっているのではないでしょうか?

2、メンタルも体も、最後に守れるのは自分だけ

あなたの健康は、あなただけのものではない。

「健康は、失ってみて初めてその価値がわかる」というのは、重篤な病の患者になったことがある方にとっては、共通認識だと考えられます。健康体であれば、おいしいものを食べたり、バリバリ働いたり、息抜きに長旅に挑戦したり、ほとんど何にでも新しいことに挑戦できます。

さらに、これは教員の家族の問題でもあります。大黒柱である、教員として勤める父親(もしくは母親)が病に倒れることによる経済的な逸失利益は非常に大きいものがあります。もちろん、経済的な逸失利益という金銭的な観点での話にとどまらず、家族が一人でも病気がちになれば、だれもが少なからず心が痛むものです。

教員が健康を維持するメリット

生徒の側からしても、先生には元気でいてほしいものです。メンタル的な不調によるイライラをぶつけられるというのはそもそも論外ですが、家族の次に一日のうちの長い時間をともに過ごす先生に精神的な余裕がないことは、多感な時期を生きる生徒たちの人格形成に大きく影響します。

たとえば、日ごろから「あんまり無理するなよ」と声をかけてくれていた優しい先生が、ある日突然ぱったりと休職したら、生徒たちはどのように思うでしょうか?「私たち生徒には無理するなって言っていた、先生のほうが一番無理をしていたのではないか?」と思われてしまったら、甚だ心外ですよね。日ごろから工夫を凝らして時間や精神的余裕を捻出していていても、教員であれども一人の生身の人間です。どんなに気を付けていても、避けられない病気にかかってしまう時もあるかと思います。そういったときに早めに先手を打った対策を講じることはできないものなのでしょうか?

3、「病気休暇が使える」という非常手段を理解しておこう

 

「いつか病気になるのではないか?」と、ビクビクおびえながら生活することほど、ツマラナイことはありません。逆に「万が一、病気になってしまったときに、自分がどのような形で療養生活を送っていくか?」についてのより正確な知識を持っていたほうが、どちらかというと前向きな対応であると考えられます。そこで重要となるのが、「無理が祟る最悪のケースを想定してみる」ということです。教員が職務上の無理を押してしまって陥る体調面のトラブルの代表例を挙げてみました。

3、もしも「うつ病」になってしまったときには

教員が最もかかりやすい、「うつ病」の例を考えてみましょう。ストレス社会と言われる現代の社会において、うつ病は「心の風邪」と言われるほど誰もが掛かりうる身近な病気です。それほど身近な病であるにも関わらず、意外なほど初期対応が遅れてしまい、こじらせてしまうケースがあります。精神科病院への入院が必要になるレベルまでこじらせてしまうと、最悪のケースではそのまま放置すると「自殺」に至るケースもあります。

しかし、ご安心あれ。「心の風邪」という言葉が示すように、うつ病は誰もが掛かりうる身近な病気である一面を持つ一方で、「一時的にかかっても快方に向かう可能性が高い性質」の病でもあるということです。モンスターペアレントの対応や、パワハラ上司など、メンタルを病む原因は多々あると思います。いざというときに使える制度をしっかりと理解しておくことが「安心感」のある働き方につながります。

結論を一段と強く強調したいのですが、「無理をしてまで教鞭を振るうのは一旦中断」しましょう。このブログを読んでくださっているあなたの命のほうが、仕事よりもずっと大事です。

教員が使える「病気休暇」について

「うつ病になってしまったらどうするか?」ということは、ちょっとしたことで気分が沈みやすいという気質の方は、日ごろからとくに気を付けておく必要があります。それでは、うつ病になったときに教員が使える「病気休暇」についての話を始めます。

「病気休暇」制度のポイント

ⅰ、「病気休暇」による休暇は、毎年5千人ほどが取得している。

精神疾患の病名と「少しの間、仕事をお休みされることをお勧めします」という診断を、医師の口から初めて聞いたときのツラさは相当なものだと思います。しかし、このストレス社会において、メンタルが参ってしまう教員は、あなただけではありません。仮に、今一度心の疲労を荷おろししても大丈夫です。一時的に休んでもあなたの人としての価値は決して下がったりしません。

ⅱ.まずは「病気休暇」を取得。もう少し療養に時間が必要ならば「病気休職」を取得。

うつ病は、快方に向かうスピードが人それぞれ違います。最短で数か月、最長で数年間の療養期間が必要になります。「病気休暇」および「病気休職」は安心して療養に専念できるように設けられている制度です。これらの制度に関しては、「病気休暇」が最初の90日に適用され「病気休職」が最長で3年間保証されています。

ただし、こういった教員の休暇および休職制度は、雇用元である地方公共団体ごとに対応が違います。日ごろからこまめに情報収集をしておく必要があります。あなたが調べておくことで、あなたのためだけではなく大切な同僚が不調をきたしたときにもその知識が大いに役立ちます。

ⅲ.手続きの一連の流れ

病院を受診する → 医師に診断書を書いてもらう → 勤務先の学校に診断書を提出する →90日の病気休暇(給与は全額保障) → 最長3年の病気休職(最初の一年は8割の給与保障、それ以降無給与)

という一連の流れです。診断書がない場合は、病欠扱いになってしまいます。病気休暇や病気休職を考え始めたら、必ず精神科を受診して診断書を医師に書いていただいてください。

ⅳ、スムーズに病気休暇を取得するために必要なこと

ご自身が、生徒だったころを少し思い出していただきたいと思います。インフルエンザなどで学校を一週間休んだだけでも、「友達の○○君、どうしているかな?」、「担任の○○先生と話したいな」と気になったはずです。その感覚は、教員として教壇に上る立場になった今でもきっと同じような感覚があると思います。

療養に専念するためにも、こういった気がかりな部分は少しでも減らしたいものです。大好きな生徒たちのためにも、ご自身が休暇や休職を取得される前に職場の同僚を頼ってみてください。「困ったときはお互い様」なので、現在のメンタルの不調について一緒に考えてくださる方が必ず一人はいるはずです。大丈夫です、あなたは決して一人ではありません。

まとめ

成長著しい生徒たちの人生の一時期に関われることは、大変やりがいのある仕事だと思います。メンタルの不調を乗り越えた後には必ずや春の時期が来ます。この記事を読んでいただいて、実りある教員生活を存分にエンジョイしていただけると幸いです。

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